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パルスフィールドアブレーションについて

当科では不整脈に対するカテーテル治療の最先端技術である、パルスフィールドアブレーションを早期導入しました。

 

従来の不整脈に対するカテーテル治療では、加熱または冷却によって不整脈の原因となる部位の心筋を壊死させる、温度に依存した方法が使用されてきました。一方で、パルスフィールドアブレーションは、心筋細胞にパルス状の電圧をかけることで細胞膜に孔をあけて治療を行う新しい治療法です(図1)。

これまでの温度に依存した方法では、心臓の周囲の組織にまで影響が及ぶため、食道障害、横隔神経障害などの合併症が問題となってきました。一方で、パルスフィールドアブレーションでは心筋細胞を選択的に治療することができるため、このような合併症が起こりにくいのが特長です。

不整脈グループの中谷は留学中に本治療の研究に携わっており、この治療において食道障害が起こりにくいこと(2)、線維化による心機能への悪影響が少ないことを報告しています(3)

この新しいアプローチにより、より安全かつ効果的に不整脈の治療を提供することが可能となりました。